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アレルギー外来

アレルギーとは

私たちの身体にはウイルスや細菌などの異物が入ってきた時に、これら外敵を攻撃しようとする免疫機能が備わっています。ところがこの免疫が、食べ物や花粉など私たちの身体に害を与えないものまでを有害物質と認識して過剰に反応して、結果的に自分の身体まで攻撃してマイナスの症状を引き起こしてしまうのがアレルギーです。本来なら身体を守るはずの免疫反応が、自分自身を傷つけてしまうのです。

対象疾患

気管支喘息
通年性アレルギー性鼻炎
花粉症
アトピー性皮膚炎
食物アレルギー
これらのアレルギー疾患にはある程度の遺伝性も認められています。例えばご両親が喘息の場合お子さんが喘息を発症する確率はご両親とも喘息でない場合の約5倍と言われており、アトピー性皮膚炎の場合もおよそ同様の確率とされています。代表的な食物アレルギーの一つであるピーナッツアレルギーに関してはご兄弟にアレルギーの方がいらっしゃる場合には、発症する確率が約7倍に上昇するといわれています。そのためご家族がアレルギー疾患をお持ちであったり、食物アレルギーや薬物アレルギーなどを認めたりしたことがある場合にはご本人にもアレルギーが存在している可能性があります。また気管支喘息やアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎等のアレルギー疾患のうち1つにかかると、他の(残り2つの)アレルギー疾患も合併している可能性があります。具体的にはアレルギー性鼻炎の患者さんのおよそ20~40%が気管支喘息を合併し、逆に気管支喘息の患者さんの70~80%がアレルギー性鼻炎を合併するとされています。

治療の基本的な考え方

アレルギー疾患の治療の第一はアレルギーの原因物質であるアレルゲンの回避です。
そのうえでそれぞれの病気に対して適切な薬物治療を行っていくことが大切になります。

気管支喘息

喘息は慢性的な気道(空気の通り道)の炎症によって長引く咳や息苦しさ、喘鳴(呼吸の際のヒューヒューとした音)を引き起こす病気です。喘息の患者さんは年々増加しており、特に高校生までのお子さんの喘息発症率は約50年前の10倍以上に増加しています。以下のものが当てはまるもの場合には喘息の可能性を考える必要があります。
長引く咳(特に風邪をひいた後)。
夜間咳が悪化する。
運動の際に咳が悪化する。
タバコの煙やほこりを吸うと咳が出る。
急な温度の変化によって咳が出る(暖かい室内から寒い室外に出た時など)。
急な気圧の変化(台風が近づいているときや季節の変わり目など)。
毎年決まった時期になると咳が続く。
咳が長引き、過去にアレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎と診断されている。
喘息にはアレルギー反応による炎症を伴うアトピー型と、それとは異なる炎症による非アトピー型があります。成人の喘息患者さんの約6割とお子さんの患者さんの約9 割がアトピー型(アレルギー型)と考えられています。アレルギー型の場合にはハウスダストやダニが原因であることが多く、まずはこれらを避ける工夫が必要です(アレルギー性鼻炎の項目で後述します)。また気道の炎症を抑えるためのステロイドの吸入薬が非常に重要ですが、現在はステロイドに気管支拡張薬(咳止め)を加えた吸入薬が主流となっています。また吸入薬のみでは十分な治療効果が得られない場合には、抗アレルギー薬を追加で内服したり、重症の場合にはステロイドの内服を行ったりすることもあります。また十分な治療を行い症状が改善されれば治療内容をステップダウンすることができます。

小児喘息

お子さんの場合には喘鳴を認めても実際には喘息ではないこともあり喘息の診断は慎重に行うべきと考えます。また喘息と診断された場合のステロイドの使用に関しては成長への影響を十分に考慮しながらも、成人期にできるだけ喘息症状を持ち越さないように必要十分な使用量や使用期間をよく見極める必要があります。

アレルギー性鼻炎(花粉症、通年性アレルギー性鼻炎)

代表的なアレルギー性鼻炎としては春(スギ、ヒノキ)や秋(ブタクサ等)の花粉の飛散する時期に鼻汁やくしゃみ、鼻のかゆみで発症するいわゆる花粉症が挙げられます。
また花粉の時期に限らず一年を通して鼻症状を呈する通年性アレルギー性鼻炎では代表的なアレルゲンであるハウスダストやダニ以外にカビやゴキブリも原因となることがあり検査が必要です。治療の第一歩はもちろんアレルゲンの回避ですが、薬物治療も重要であり各種抗アレルギー薬の内服に加えてステロイドを含めた点鼻薬の使用も有効です。また近年はアレルギー免疫療法(舌下免疫療法)も長期的な効果を示す有効な治療法として注目されています。

スギ花粉症

スギ花粉症は日本人の25%程度が悩む国民病です。スギ花粉にアレルギーのある方は、ヒノキ花粉にアレルギーがある頻度が高いことも知られております。初夏はカモガヤ、秋はヨモギやブタクサなど1年中花粉症で悩む患者様もいらっしゃいます。
代表的なスギ花粉症に関しては、スギのエキスを舌下して、身体に免疫をつくっていく、舌下免疫療法が保険適応開始から1年経過し、長期処方も可能になりました。春だけでなく、夏も秋も冬も、1年中、しかも3-5年の長期治療が必要になります。完治率は20%程度と高くはないのですが、合計して、80%程度の患者様は、花粉症の症状が楽になったとおっしゃいます。花粉症の時期のみに抗アレルギー薬で治療を受けるか、舌下免疫療法で根本的な改善を目指すかの選択です。花粉症の症状のつらい方、色々なアレルゲンでなく、スギ花粉がメインの花粉症の患者様は試していただく価値はあると思われます。

舌下免疫療法

アレルギーの原因物質(アレルゲン)を少量から体内(舌)に吸収させることで、体をアレルゲンに慣らせ、症状を和らげる治療法です。

開始当日 少量から舌下投与開始。院内で30 分経過観察いたします。
1週目 少量継続投与(1日1回)
2週目 通常容量投与継続(1日1回)
約3年間以上投与継続(推奨)

抗体製剤療法

抗IgE抗体薬、抗IL-5抗体などの注射による治療法で、IgEやIL-5などの好酸球性の炎症を抑え、重傷喘息に対して効果を発揮します。
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